休憩中、お弁当売り場で物色中。
知らないおじいさんが声をかけてきた。
「なにがおいしいですか?」
まさかお弁当屋の店員と思われてる?
ここのお弁当は熟知しているけど毎日毎日のことだから。
めっちゃ飽きている。
特に食べたいものはない。
天丼とか揚げ物とか重めのものが多いしボリュームも多い。
おじいさんに勧めて喜ばれるもの、、ないなぁ。
かといってここの総菜は安定のおいしさで近隣ではNO.1であろうことは間違いない。
「う~ん、どれもおいしいですよ」
当たり障りのないことを言ってみた。
「あっちの方にもお弁当ありますから見てみてください。」
指さして別のお惣菜屋さんも勧めてみる。
話を振って逃げようと思った。
話長くなりそう。
話したい人なのかな。寂しいのか。
「この間かつ丼食べたらおいしくなかった」
「そうですかー」
別店舗のお惣菜屋さんの評判も聞かれる。
「あっちの方にあるお惣菜屋さんはどうだろうねー?」
「う~ん、私はこっちのお弁当のほうが好きですねー」
ハンバーグとコロッケのお弁当を指さして、
「これは割と安定の味ですよ」と勧めてみる。
おじいちゃんには重そうです。
若者向きっぽいもんな、期待に沿えなさそう、ごめん。
「こんな時間にお昼なんて大変だねー、私の妹も、あ、結構前に辞めたんだけどね。2階で働いてたんだよ。3時にお昼とかねー。」
「そうですねー、こういう職業は人の来ない時間に食べないといけないから遅くなりますよね…」
なるほど。
フレンドリーだったのは身内感覚だったからか。
納得。
休憩時間が短くなった。
私は銀だこを食べました。