今日は会社の悪口ばっかり考えている。
この思考回路に入ると重い。
よくない。
他に何か考えること探さないとなーって1日過ごした。
閉店間際、すごく暇になった。
後ろにいる大人しい同僚に近寄る。
「ねーねー、すごく暇だからさ、なんかおもしろい話してよ」
と無茶ぶり。
この言葉で面白い話を用意するのは至難の業であろう。
「おもしろい話?うーん、、」
「また来るから、考えといて!」
と言い放ち、また定位置に戻った。
なんて返してくるだろう。
おもしろいのクオリティ、果たしてどこまで出せるかな。
思いつかなくてもいいから無理やりなんか話してもらおう。
じゃあここ1か月でおもしろかった話でもいいよ、とか言って。
振り返ると目が合った。
頷いてみる。
向こうも頷いた。
思いついたのか!
「思いついた?」
すぐさま近寄る。
「今日の話なんだけど、、」
なんてタイムリー!
おもしろい!
身内ネタ、従業員あるある。
かつ、のほほん系。
誰も傷つけないちょうどいいバランス。
すごい!!
あなどっていた。
「すごいおもしろい!ありがとう」
定位置に戻る。
何かお返しに私もおもしろい話をしなければならない。
この間の色気の話、、弱い。
今日あったおばあさん肌がきれいだったなー、今度会った時美容のコツを聞いてみようと思ってる、、弱い。
マスクがあごに引っかかってるお婆ちゃんがいて「してくださいね」って言ってちゃんとしてもらったけど、フガフガしてて結局あごに戻っていった話、、弱い。
ない。
おもしろい話がない。
思いつかない。
過去にだっておもしろ体験してるはず、なのに1個も思い出せない。
日頃からおもしろさにアンテナを張ってないことが分かった。
おもしろセンサーが働いていなかった。
暗いことばっかり考えてるから。
あいつ、ぼーっとしてるのにおもしろいこと見つける能力に長けてるな。
負けた。
人間力に負けた。
そんなこと思ってたら暇だった時間があっという間に過ぎた。
おもしろいことをしゃべろうって考えてるだけで時間がつぶせた。
今度は母と同い年くらいの同僚が近づいてきたので話を振ってみる。
「なんかおもしろい話してよ」
「おもしろい話なんかないよ、悪口しかないよ」(←悪口仲間)
「なんか1個くらいあるでしょ、最近でもいいし昔のでもいいよ」
「ずっと家に1人でいるだけだもん、おもしろいことなんてないよ」
「最近見たおもしろかったTVの話でもいいよ」
「おもしろい番組見ないもん、クイズ番組とドラマとかは見るけど」
「なんのドラマ?」
「○○」
「あーあれねー、見てないからわからんないわ」
「さっき○っちゃんにもおもしろい話してって振ったんだけどさ、思ってる以上におもしろかったの!
それで私もおもしろいこと言おうと思って考えてたんだけど全然思い浮かばないんだよねー、
暇だったのにあっという間に時間が経った。いいことだよねー」
「そうねー」
「悪口ばっかじゃだめだ、おもしろい話しよう!××さんの悪口ばっか言ってちゃだめだね~」
「ふふふ」
とけっきょく悪口言いました。ごめんなさい。
だって今週3回遅刻したから。
おもしろい話ができるように日頃からアンテナ張っておこうと思った話