うちのお店は店員が商品を打って、お支払いはお客様にしてもらうセミセルフレジ。
全部お客様にやってもらうわけではないのでセルフレジではなくセミセルフレジ。
お客様がいらっしゃった。
60代くらいの奥様。上品でかわいらしい感じ。
「いらっしゃいませー。お待たせいたしました。」
商品をピッピッ。
「はい、お会計は2024円になります。」
現金払いですね。
「お会計は1番でお願いします。ありがとうございました。」
1番の番号に手をかざし、あちらへ誘導する。
この時点のお客様の様子で、普段やり慣れてるかやり慣れてないかわかる。
きょろきょろしててあちらへ行く動きがぎこちない。
やったことなさそう。
ちょっと気にしつつ次のお客様を接客。
「いらっしゃいませー。お待たせいたしました。」
ピッ、ピッ、、ピッ、、
支払ってる音声が聞こえてこない。
操作が進んでいると「お金を入れてください」などと音声が聞こえる。
聞こえてこない。
ということは操作が進んでない。
(意外とここまで気を配ってる店員は少ないと思う。商品打ちながら同時にお支払いしてる人を見るの大変なんだよ。集中してないと打ち間違えたりしちゃうからね。)
普段はお支払いをサポートする店員がいるのだが、見た感じ今の時間は店員がいなさそう。(慢性人員不足のため。)
「少々お待ちください。」
打ってる途中のレジのお客様にお断りを入れる。
覗いてみる。
お札を入れようとしていた。
目線が下を向いている。
「お客様、画面を見てください。なにでお支払いですか?」
画面は上の方にある。目線が下を向いている時点で画面を見ていないことがわかる。
画面に【現金】【クレジットカード】などのボタンが並んでいる。タッチパネルです。
このボタンを押さないとお金は入っていかない。
「ああ、ここをねー?」
【現金】を押してもらう。
「お札はここでーす。」
お札を入れるところはわかりづらい位置にあるので、入れるところを指さしてそこまでお札を誘導。お札が飲み込まれていった。
ここまでいったらあとは1人で大丈夫だろう。
よし。
レジ打ちに戻る。「すみません、お待たせしました。」
ピッ、、ピッ、ピッ、、
「あれー?なんで?・・・」
困ってる感じがする。
なんだ。
「ちょっとすみません。」もう一度お断りを入れる。
もう一度覗いてみる。
「お金入れたんだけど、、」
さっきお札入れてたよなー。
画面見てみる。
24円、と表示している。
「お客様、あと24円足りないようですよ。」
「あらー。」
2千円しか入れてなかったようです。あと24円だ、がんばれ。
「すみません。」打ってる途中のお客様にぺこり。
またレジ打ちに戻る。
ピッ、、ピッ、
「あれー??入れたのに、、なんで終わらないのー?」
また困ってる。
なんだなんだ。
「はいはい、どうしました?」
もう打ってるお客様に断らなくなってきた。
「入れたんだけど、終わらないの…。」
小銭を入れたところが点滅している。
「お客様、そこは出口ですよ。入り口はこちらです。」
「あら、いやだ!うふふふ。」
ここまで来たら最後まで様子を見たほうがいいな。
小銭を24円入れるのを見届ける。
ジャリジャリジャリーン。
「最後に、一番右の【お会計】ってボタンを押してください。」
※画像はイメージです
一番左の店員呼び出しボタンを押す。
えええええええ!!!!
なんでー!!?
「ちょっとーなんでそこ押すんですかー!?」
ちょっと強めにつっこんでしまった。
「ああぁぁぁ、ごめんなさ~い!」
店員を呼ぶためのブザーが大音量で鳴る。
はいはい、います!
店員はここにいますから。
後ろのお客様がくすくすっと笑っていた。
子供連れの若いご夫婦だった。
子供も手がかかりそうな年齢、許容範囲が広い方々なのかな。
こんなに待たされているのに微笑ましい展開です。
エラーを解除して、お会計ボタンを押す。
レシート出てお会計が終わり。
よかったよかった。
レジ打ちに戻る。
「お待たせいたしました。」
ピッ、ピッ、、ピッ、、
「ありがとうー!お世話かけましたー!」
機械の隙間から顔を出してレシートを手にしてふりふり。
笑顔です。
「はーい、ありがとうございましたー。」
後ろのお客様にも声をかけていた。
「時間がかかっちゃってごめんなさいねー!」
「全然、いいですよー」
お互いにこにこ。
平和だなー。
若いご夫婦。「あれ?袋が入ってない。」
あ、袋入れ忘れた。あれ?えーっとお会計には5円入れたっけ?どうだったっけ?
「すみませーん。」
袋を持ってく。
「いいですよー」
にこにこ。
こうして色々なことをしていると頭から記憶が無くなるのですよ。
早く店員を増やしておくれ。