死なないから生きていく

どうやったら楽しく生きれるかなーって思ってる人のブログです

やはりあなたも病んでいましたか

別部署の数年来の仕事仲間で、短く働いてる頃から知っている同僚。

主に品出しの仕事をしていて一生懸命に働く人。売り場に他の従業員がいないものだから、よくお客様に声をかけられて全然関係ない売り場の案内をニコニコしながらしていた。

そんな姿を見て「いつも大変だねー。」「そうなんです。もー、仕事が終わらない。」と汗をかきながら笑顔で話していた。元気で明るい人だった。

その人は女っぽいタイプで、他のおばさん同僚から嫌われていた。男に色目使って優しくされていい気になってるとか水商売とか。そんな人じゃないと思うよって言ったけど周りの評価は変わらなかった。

そのうち長く働くようになった。頑張らないと!って言っていた。

 

その部署の上司が変わって、その上司はその人のことが嫌いになったようだった。私の部署に来るとその人の悪口を言うのが日課。グズだ、馬鹿だ、能無しだ。辛辣だった。たしなめてたけど利かなかった。人手不足で仕事が回らないのを全部その人のせいにしていた。この人は仕事が出来なかった。

 

私が資格を取った翌年その人も資格を取った。

上司は嫌いだからって自分の部署から追い出した。余計回らないのに。でも追い出されてよかったんじゃないかって思った。離れたほうがいい。

 

私が辞める少し前に辞めた。

会社のお金で資格を取ったので周りは文句を言っていた。

(病んでた時の記憶なので時期はちゃんと覚えてない。前後間違ってるかも。)

 

私が仕事を辞めて探している頃、その資格を生かして近隣の店舗に勤め出した。

 

その職場が気になっていた時に、たまたま遭遇したことがあった。

「新しい職場はどう?」って尋ねたら「楽しいよ!」って言っていた。

顔に元気がなくてカラ元気に見えた。早口で足早に去っていった。

 

それから。

私が数年病んだ後、元の職場に復帰。

 

記憶がない中ぼんやり過ごし私がまともになってきた頃、その人も戻ってきた。

元いた部署に配属され、元部署のやっかみおばさん達は「勝手に帰ってきて、しかも挨拶しない!」って怒っていた。こんなに職場の空気が悪いのわかってるのに戻ってきたってことは何かあったのかな?って思った。

 

私と顔を合わせても挨拶してくれなかった。私とは仲が悪くないはずって思っていた。入ったばっかりで忙しいのかな?って思っていた。

 

ロッカーで会った時に会話できそうだったので声をかけた。

「久しぶり、戻ってきたの?」「そうなの。」「あれ?前に働いてた店は、、」

会話途中で他の人に声をかけられて会話が中断。はっきりと話さないままいなくなってしまった。

 

そのあと何回会っても、挨拶しても、返答なし。リアクションなし。

 

帰宅時歩いてたら、一目散に走ってきて数人にぶつかっていった。

結構な勢いでぶつかってきたのでイラッとして、「人にぶつかったら謝れ!」と大きな声を出した。けどいなくなった。一刻も早く家に帰りたいようだった。

 

少しその人にイライラしていた。

関わらないようにしようと思っていた。

 

しばらく経って。

ぼんやりと『もしかしたらあの人も病んでるのかも』って思っていた。

とにかく落ち着きがない。せわしない。私以外でも誰かと話してるのを見かけない。

私も働き始めた頃、まだ正常じゃない時に人と話すのが苦痛だった。まともに人と話した記憶がない。あんまり覚えてない。話さないんじゃなくて話せなかった。

話せないんじゃなくて言葉が出ないのかもな~?

 

 

数か月経った。

 

誰かと会話している姿を見かける。朗らかだ。

元気になってきたのか?戻ってきたのか?

 

用があってその部署に行った。

たまたまいたので声をかけた。

「お疲れ様。」

「お疲れ様でーす。」

あ!返事してくれた。もう会話して大丈夫かも。

 

「仕事はどうですか?」

「大変…。どこに行っても同じ。」悲しげな顔。

「これこれこういう時に、○○さんにうまく伝えられなくて。うまく言葉が出てこなくて…。」

「大丈夫大丈夫、○○さん優しいからこうしたいんだけどって言えば。困ってたら一緒に考えてくれるよ。」「そうかなー。」

 

「でもようやく会話ができるようになったね。弱ってたでしょ?」

 

マスクはあるし表情もはっきりと読み取れないし返事はしないけど、私を見つめたまま止まった。図星かな。

 

「私も病んでたからわかるんだ。寝れてる?けっこう重そうだけど病院いってる?」

「…行ってない。」

行ってないのか。私もなかなか行けなかったもんな。この時期はおそらく食欲もないし寝れないし不安でいっぱいなはず。

「本当に辛かったら病院に行ったほうがいいよ。よくなるかはわかんないけど。私も行ってたけど、ま、良くなったようなならなかったような。とりあえず頑張らなくていいから、もう頑張ってるから。十分だから。無理をしないのが一番。目の前のやれることをひとつずつやってけばいいから。」

肩をポンポンする。

「○○さんが元気で明るくて仕事に一生懸命だったのは私知ってるから。少しずつだけどそのうち絶対よくなるから。私も元気になったから。いつか絶対よくなるから。元に戻るから。」

 

手を広げて頭の周辺をかき回す。

「ここら辺がもわ~ってしてるでしょ?」「そう。」驚いた顔で頷いた。

「いい漢方があるんだよ、私が弱ってた時には利いたよ。」

「どれ?」

売り場を徘徊。ない。売り場が変わっている。困るな~。私も時々買いたいのに。

「ごめんないわー。あれだよ商品名なんだっけ?とにかく買って飲んでみて。今は私は元気だけどたまに飲んだりしてるんだ、本当に弱ってる時にはめっちゃ効いたんだよ。」

「そうなんだー。今度買ってみるね。」

 

元いた場所に戻って会話。

「私もかなり病んで死のうと思ったんだけど、死ねなかったから生きることにした。」「えっ、三杉さんが!?」

 

「死ぬのってとてもしんどいんだよ、生きてても辛いししんどい。でも簡単に死ねないんだから生きるしかないんだよ、楽しく生きていこう!」

なんだか知らないけど手を広げる。

「うん。うん。」

あんまり言葉は出てこないけど相手の目から涙が出てきた。

「泣くなよー。」

 

相田みつをの言葉でいい言葉があるから。『無理をしないでなまけない、私は弱い人間だから』」

「ね、怠けてないでしょ。」

「うん。」

「怠けてないんだから頑張らなくていいんだよ。怠けなきゃいいんだよ。弱い人間なんだから。」

「うん。」

涙が止まらなくなってしまった。

ポケットから何か出して涙をぬぐった。

 

軍手。

「軍手で拭くなよー。」

笑いあった。

 

「なんかあったら話聞くから。」

「うん。」

「収入がないと余計悪くなるからね。働いてない自分が嫌いになるから。」

「本当にそう!」

 

「じゃあね。」

 

 

ずっと1人で戦ってきたんだろう。誰か話を聞くだけでも違うと思う。わかってくれる人がいるって思うだけでも違うと思う。

もし辛い時にその元凶がいなくならず全然状況が変わらなかったとしても「あんなこと言ってくるなんてひどいね。」って共感する人が1人でもいたら気持ちが違ったろうに。

 

私だってこんなに笑える日が来ると思わなかった。

私もよくなったから絶対に良くなると思うよ。

 

たぶんだけど今の症状的に、気分が沈んでいて、目が異様に疲れていて文章が頭には入って来なくて、とにかく不安で、眠れなくて、頭がぼーっとしてるんじゃないかな。

あの漢方、加味帰脾湯錠。どこかで買って渡そうかしら。迷惑かな。

 

 

そして。

 

なんか偉そうだったかな~。

私がそうだったからって相手も同じとは限らない。

合ってたかな?違ったらどうしよう。

私も不安になるのだった。

 

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