「あ、そうだ。りんご食べなくちゃ。」
親戚から送られてきたりんごが結構余っている。
母がむかないと誰も食べない。
いつもむいてもらって悪いね、ありがとう。
とか言わないけど感謝しています。
と思ってたら、
「はい、りんご。」
???
おそらく皿を用意するのがめんどくさかったと思われます。
感謝の気持ちが一瞬で吹き飛んだ。
「うっざ。こっっわーーーー!」
「なにその言い方!大体いつもあんたは否定から入る!」
「もー、謙虚とかそういうことじゃないから。謙虚とかいいから今年の目標は思いやりにしてくれませんか?」
考える。食べれないことはないと思う。りんごは食べたかった。
しかしこれを食べたら今後もこのスタイルが定着するかもしれない。よくないと思う。
「私は食べないよ。どうせ『いいこと思いついた!』とか思ってるんでしょ。」
嬉しそうに頷いていた。
「こっわぁぁぁ。」
私は食べなかった。母が全部食べた。