財布に新500円が入っていた。
知らなかったお母さんに見せよう。→前回の記事
と思って、使わないようにしてたのに。
忘れてて3日過ぎてしまった。
ようやく思い出した。
「おかーさーん、これが新500円だよ」
母に持っていく。
「どれどれ?」
「斜めにするとJAPANって見えるでしょ?」
「見えない…。」
老眼。
「ハズキルーペかければ?」
「ああ、見えた、500YENって書いてあるよ?」
「え?」
「上から見るとJAPAN、下から見ると500YENって見えるねー。」
「色が変わってて2層になってるでしょ、違う金属をくっつけてるみたいよ。」
「へー」
「横のギザギザが斜めになってて、これが難しい技術らしいよ。」
「ふ~ん。」
ネットで調べた情報をひけらかす。
母が昔のと比べようと財布から500円を取り出す。
「あっ、これも新500円だ。」
母の財布にもあった。
この3日間の思い。
風に消えていった。