お昼。
また母がいない。どこ行ったんだろう。
あれ?父もいない。
2人でどこかへ行くことは基本ない。別々にどこか出かけてるのかな。
ご飯何食べようかな~?
お昼に帰ってきた。ちっ。
「どこ行ってたのー?」
「スマホ買いに。お父さんと。」
おわー、ついに!!
今までスマホのホの字も知らなかった両親。
ついにそろってスマホデビューです。
ずっとソフトバンクだったけどドコモに変えたようです。
私はスマホを持ってなくてガラケー(4G)ですがパソコンがあるので知識は両親よりあると思う。会社でインカム使ってるし。
母も父も3G。父はずっとかんたんケータイ。よくスマホにしたな。
母が携帯がもう使えなくなるって少し前から騒いでた。折りたたみ携帯がグラグラしてて寿命、スマホにしたかった。じゃあ俺もって父も一緒にスマホにすることにしたようです。
「スマホ代いくらだった?」
高校生が10万円するの持ってるとかネットで言ってたな、お高いんでしょう??
「いろいろ払って6000円くらいだったよ。」
ふ~ん、そんなもんなの。
「機種変するときソフトバンク行って電話番号の紙もらったりするんでしょ?」
「なんか電話してくれて、身分証明して、その場ですぐやってくれたよ。」
へー。時代は変わってきたなー。
「料金プランはなんにしたの?どういうやつ?」
「20ギガビットのやつ、5分使ってもタダなんだってよ。」
う~ん絶対わかってない。無料なのは通話じゃないかな。
「20GBはデータ容量じゃないかな?」
「なんだかわからないけど、あ、電話だ、電話しても5分は無料らしいよ。」
「使いすぎたら、20GB超えるとどうなるの?止まるの?追加料金が取られるの?どういうプラン?」
「、、追加できるって言ってたよー。」
これ以上聞いてもわからなそう。
普段からネット使ってないから20GBは越えないかな~?
ahamoのティッシュ持ってる。あーahamoにしたのか。
これってオンライン専用じゃないの?店頭でできるの?わかんないなぁ。
勝手にいじる。ギャラクシーのようですね。
アプリがいっぱい並んでいる。フェイスブックとか使うわけがない。まー使いこなせないだろうな。
検索窓がホーム画面にあるな。使うのかなー。慣れてきたらそのうち使うのかな。たまに韓国俳優とか検索しに部屋に来るし。
変なキャラクターが画面で動いている。押してみる。なんだこれ?何に使うの?なんだろねー。使わない?消していい?いいよー。消した。
「待ち受け変えようよ。」
私も初めてなのでいじってみたい。設定かな?そんでディスプレイ?
画像が全然ない。既存のものしかない。
「画像が全然ないよ。」
画像があるはずのギャラリーが空っぽ。今までのデータ移せないのか?でもアドレスは移動してるな。
母に聞いても要領を得ない。契約してきた人がわからないんじゃ私にもわからない。
タップとかスワイプとか教える。ポンってやって、上にスーッとして。そうそう。日頃からお年寄りに接客してるからすんなり教えられる。
とりあえずアドレス帳の開き方を一緒にやって一番上に家族の番号が来るように設定。設定のボタンを探すだけでも一苦労。
ここはどうやんの?わかんないよ私スマホ持ってないんだから。こうかな?違うねー。こうかなー?あ、こうか。
「あんたもスマホにすれば?そしたら私に教えるのに楽になるよ。」
「なんで教えるために私がスマホにしなくちゃならないの。」
「寝る」
母は疲れたらしい。昼寝に行った。
ってことで勝手にいじります。
待ち受けを孫の写真にしちゃおう。(弟の子)
今まで携帯だから送れないし見れなかった画像たちも送れるようになるな。ショートメールで送って保存。保存。なにやらめんどいな。
ロック画面とホーム画面も設定できるのか。違いがわからんな。
これとこれにしよう。孫だらけになった、うっしっし。
今度は父。
まったくネットに触れたこともない70代。
電話くらいはできるようにしないと。
アドレスが一切ないね。古すぎてデータ移行できなかったのか?
母の番号しか入ってない。これは契約の時に試しでかけたやつかな。
タップができない。多分タップの意味もわからない。長押ししがち。変なところがいっぱい開く。あああ。
下のほうにある真ん中の押してみて戻るから。ポンってやるんだよ、チョンって。そーそー。そんでシュってやって。こうだよこう。あああ。
これは大変だ。
ボタンを押させて自宅にかけてみよう。ここをこう押すんだよ、そして緑の受話器のところをおすの、はい、そうです。
慌てすぎてどこか触って変なとこ開く。あーもー私にもわかんない。自宅の受話器切って戻る。
緑はかけるボタンで、赤は切るボタンだからね。
今度は見てるだけで手を貸さない。もう一度自分でかけてみて。出てみる。はい、こんにちわー。一人で電話かけれたからよしにしよう。
いなくなったから勝手にアドレスに私の番号と自宅の番号を登録。上に来るようにお気に入り設定っと。とりあえず父はこれでいいか。
母起きてくる。
「スマホで電話かけてみてー。できる?」
「さっきからうるさかったのはそれか。」
自宅にかけてみる。出る。はい、三杉です、こんにちわー。おーできるねー。
「じゃあ電話かけてみるから出てー。」
私の携帯からかける。
着信音、ティロティロティロ~ン♪
緑の受話器ボタンをタップ。ぽわんってなる。
タップ、ぽわんってなる。タップ、ぽわん。タップ、ぽわん。
繋がらない。私もわかんねー。なんだなんだ、どうすんだ。
スワイプ?したらつながった。いやー難しいねー。
父にも受けさせなくちゃ。
「お父さん、電話かけるから出てみて。」
スマホ渡す。
かける。着信。スマホ鳴り出す。
「お?おお??」
耳に当てて右往左往。おろおろ。
画面を押して電話を受けるという概念がない。
ついには両手で持って口元に持っていってる。とうもろこしムシャムシャスタイル。
「お父さん、画面見てー。緑のボタンを上にシュッてして。」
出れた。不安だなー。
母は楽しいって言っていた。
父はもうこれ以上覚えそうにない。親戚のアドレスとかどうするんだろう。
5月に孫が初めて家に来る。
それまでにカメラを覚えないとねー。がんばれよー。
次の日→ケンカすんな!&スマホ教室